音楽に合わせ踊りながら掃除する子どもたち
キャンプ2日目。こちらの森では雨が朝から降っています。
昨日の夜、木々の先に「オリオン座が見えるよ」と教えてくれた女の子がいます。咳が出るから眠れないと一旦外に出て、焚き火を囲みながら「キャンプが楽しい」と呟く年少の男の子がいる。みんなご飯がなくなってしまうほどよく食べます。そして雨の朝は、暖炉のあるキャビンで朝の礼拝、午前中はそこで何をするでもなくお菓子を食べたり、お話ししたり、ゴロゴロして過ごします。なんと仲の良い子どもたちなのでしょう。
こんな時が終わって欲しくない。その時それ自体を享受している時、人はそう思いません。この先どうなるだろうか、これまではどうだったろうか。そうやって過去や未来に引き摺られて今を思いっきり過ごせない人々が、なんとたくさんいることでしょう。そういう時に感じる「今」ではない。「ああ、なんかいいな」と感じているその感じを壊さないように言葉を使う。それが、この一年間大切にしてきたことでした。
人は、そうやって得た力を用いて、この社会を生きていきます。社会には慎ましさがあると良いです。なんでもありではなく、みんながちょっとずつ人のことを考えて、過去や未来のことを謙虚さを持って考えて、今を決定していくような社会です。でもそれらの力は、そうじゃない時空間で充填されます。それが子どもたちにとっては遊びなのです。遊びに社会の時空を持ち込まなければ、子どもたちは(ロジェ・カイヨワが言うように)遊びながら力を充填します。
キャンプディレクター 阪田 晃一
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